「南さつま海道八景」は、南さつま市内国道226号沿線から眺望できる雄大な自然景観や文化遺産など、南さつま市の代表的な八つの景観です。
南さつま海道八景の絶景スポットと、近くにあるレストラン・お食事処をご紹介します。
高崎山展望所から見る薩摩半島と崎ノ山一帯
高崎山展望所からは、薩摩半島と崎ノ山一帯を一望することができます。甑島(薩摩川内市)をはじめ、羽島崎(いちき串木野市)、江口浜・吹上浜(日置市)、桜島(鹿児島市)から金峰山・長屋山・崎ノ山半島(いずれも南さつま市)に続く、パノラマの景観が楽しめます。
昔から眺めの良いところであったため、江戸時代には片浦港に出入りする船を見張る役人がいた番所や、定置網に魚がかかったことを仲間に知らせる見張り番がいた魚見櫓も置かれていました。
谷山展望所から見る段々畑
谷山展望所からは、先人たちの知恵によって作り出された段々畑を見ることができます。
江戸時代の後半、近隣の町や村から移住した人々が、耕地面積の少ない土地の開墾を進めようと山の斜面を切り開きました。掘り出された石が積み上げられ、こうした作業が長い年月に渡って繰り返された結果、谷山の斜面は城壁を彷彿させる段々畑へと変化していきました。
笠沙半島では、黒瀬集落や姥集落、高崎山集落、大当集落などでも段々畑の景観を見ることができ、「石」文化を伝える風景や旧跡が数多く点在しています。
笠沙恵比寿(2020.2閉館しました)
笠沙のランドマークとなっている「笠沙恵比寿」。
海を望むレストランやホテル、展望風呂に加え、お土産が買える物産館に、海をテーマにした博物館まであります。
体験プログラムでは、シーカヤック、漁船での海釣りやサンセットクルージングなども楽しめます。
レストランでは目の前に広がる東シナ海を眺めながら、地元で獲れた新鮮な魚介類を使った和洋食が味わえ、ゆったり流れる時間を味わえます。
4月に漁が解禁されるプリプリした食感のタカエビを使った「タカエビ丼」がおすすめです。
海鮮処 のま池・舟宿 のま池 (2022.3〜 閉業しました)
海と山に囲まれた漁師町に建てられた「海鮮処 のま池・舟宿 のま池」。
海を熟知した漁師が振る舞う刺身定食は、豪華絶品です!漁師直営の民宿は、2015年に改装しお部屋もきれいになりました。
前日までの予約で、定置網漁を体験することができますので、興味のある方はぜひ。
後浜展望所から見る野間岬一帯
後浜展望所からは、野間岬に沈むスケールの大きい夕日を見ることができます。また、目の前にそびえ立つ巨大な立神や、左手遠方にうっすらと望む沖秋目島と阿房の立神(鵜瀬)など、全く趣の違う景観が眺望できます。
後浜は、かつて離れ小島であった野間半島が、長い年月をかけて砂が堆積し、トンボロ(陸繋砂州)を形成、陸続きとなった野間池の南側海岸に位置しています。
笠沙美術館展望所から見る沖秋目島
笠沙美術館展望所からは、沖秋目島を見ることができます。まるで怪獣が横たわっているかのような雄大な姿で、訪れた人を迎えてくれます。
また、笠沙美術館展望所から臨む海、山すべての景観が最高のアートになっています。空気が澄んだ日には、遠く南西諸島の黒島も眺望できます。
江戸時代の一書によれば、沖秋目島には戸柱大明神祠があり、その昔中国の船が暗礁に触れて危険な目にあった時、舟人が戸柱神に祈ったところ難を逃れたという伝説が残っています。
がんじん荘
南国の豪快な自然と素朴な温かさに癒される場所、秋目に佇む「がんじん荘」。
目の前に広がる海と、漁師であるオーナーが自ら水揚げして振る舞う獲れたての魚料理は、根強いファンがいます。
また宿泊も可能です。ごゆっくりおくつろぎください。
落水展望所から見る亀ヶ丘岩壁
落水展望所からは、亀の形に切り立った崖である亀ヶ丘岩壁を見ることができます。亀ヶ丘は標高387m、山頂が亀の形に見える山で、その頂には展望所・休憩所・トイレ・遊歩道が整備され、牧場にはなだらかなスロープが広がり、放牧された牛がのんびり草をはむ様子を見ることができます。
頂からは、雄大な東シナ海や起伏に富んだリアス式海岸、広大な大浦干拓や日本三大砂丘の吹上浜、快晴の日には開聞岳までが一望できます。南さつま海道八景の中では珍しい「山」の景観となっています。
丸木崎展望所から見る泊浦一帯
焼肉 次郎長
地元でのびのび育った、ブランド黒毛和牛を使用した精肉店経営の焼肉店。
精肉店ならではの美味しい焼肉はもちろん、伊勢海老ダシの超贅沢なしゃぶしゃぶも絶品です。ランチには、オムライスや唐揚げなどの定食があり、ふわとろのオムライスは地元でも大人気です。
輝津館展望所から見る双剣石周辺
輝津館展望所からは、天に向かって剣のようにそびえ立つ双剣石を見ることができます。穏やかな波間に対峙するようにそそり立ち、それぞれ高さは27メートルと21メートル。坊浦入口の網代浜近くに位置しています。
また、双剣石一帯は、その景観に加え、歴史・文化的背景が評価され、国の名勝「坊津」として指定されています。
浮世絵で有名な歌川(安藤)広重が画題に用いるなど、江戸時代から著名な地で、周辺の網代浦で行われる漁の様子は、遠方から見物客が訪れるなど、漁業観光のはしりであったと言われています。
耳取峠展望所から見る枕崎市街地と開聞岳
耳取峠展望所からは、遠くに望む開聞岳と大隅半島、眼下に広がる枕崎市街地を見ることができます。
この眺めについて、江戸時代の書物では、「本(薩摩)藩第一と云者あり」との記載が残されるほど高い評価を受けています。明治歌壇の巨匠八田知紀は、「むすぼれし旅の思いを大空に今日こそ開けひらぎきの岳」と、耳取峠から開聞岳を望見する雄大秀麗な景観に心をうたれ、旅先での思いを歌に詠んでいます。
南さつま海道八景の中では、代表的な朝日の絶景スポットであり、開聞岳から昇る朝日の光景は、幻想的で筆舌し難いものがあります。